こんにちは。
オンライン読書会 シーズン2 第3回(2023年1月23日)ヒュームの「自由論」の報告をします。
テキストは、ヒューム『人性論』(土岐 邦夫、小西 嘉四郎 訳、中公クラシックス)。
自由論とは、人間に自由はあるのか、それとも人間が行うことは必然的(必ずそれをするように決まっている)なのか、という問題です。
前回の因果論から考えると、ある人の特徴とその人の行動との間には因果関係があるから、その人が行うことはすべて決まっていることになります。
しかし、私たちはなんとなく、人間は自由だと考えています。
なぜ人間は自由だと思われているのでしょうか…
メンター高萩智也さんの出した例がとてもわかりやすかったです。
「学校の定期試験が終わると、みんなゲーム三昧だよね」
たしかに、定期試験が終わると、みんな「やったー! 好きなことができる!」と思うわけですが、やることは決まっています。
自由と言っても、見せかけの自由なわけです。
さらに高萩さんが言ったのは、「小さいころから、本を読みなさいと言われて育った子は、読書が好きになって、定期試験が終わったら『よし、本を読もう』と思うだろう」です。
昨今話題の「親ガチャ」につながる話ですが、しかし、それも、好きなことをやる、ということからは外れていません。
つまり、「人には、自分からすすんで何かをできるという意味での自由(自発性の自由)はあるが、何の原因もなしに何かをすることができるという意味での自由(無差別の自由)はない」(高萩さんのレジュメより)
参加者も、
「大理解&大共感です」
「普段アニメを観ていて感じていることだったので、違和感なく聞け(読め)ました!」
と言っていました。
次回、1月30日は第4回 「ヒュームの道徳論」です。
シーズン3は哲学を離れ、カエサルの「ガリア戦記」を読みます。
3月6日、13日、20日、27日のそれぞれ20時~21時を予定しています。
THINKERS(シンカーズ)
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