学術系Vtuberと学ぶゼミ・シーズン1第1回の報告と予告

こんにちは。

学術系Vtuberと学ぶゼミ・シーズン1(生物・生命科学)第1回(2024年3月11日@Google Meet)の報告をします。

メンターは、学術系Vtuber 某国立大学大学院博士後期課程3年 生命燐(いのちりん)さんです。

第1回のテーマは、DNAの発見とセントラルドグマ

DNAの二重らせん構造の美しさに魅せられて研究の世界に入ったメンターが、わかりやすいイラストで説明します。

DNAの中心的な働きは、遺伝情報の担体となることです。

すべての生き物は細胞からできており、細胞の中には染色体が存在します。

これらの染色体の中に遺伝子があり、遺伝子の本体はDNA(デオキシリボ核酸)です。

例えばヒトの細胞は約60兆個あり、体細胞には46本の染色体があります。

それぞれの染色体は遺伝情報を持つDNA分子から構成されています。


ここで、参加者から質問が出ました。

「DNAはいくつありますか?」

「1個です。正確には、各細胞には46本の染色体があり、それぞれに異なる遺伝子が含まれています。

そして、これらの総体がその個体を特徴づける1種類のゲノムです」

とメンターが答えると、次の質問が出ました。

「細胞が60兆個あって、それぞれ46本の染色体があるのに、DNAが1個とはどういうことでしょうか?」

メンターが答えました。

「鋭い指摘です。DNA分子という言葉については次回に整理しなおします。

各体細胞には46本の染色体があり、それぞれの染色体が独自の遺伝情報を持つDNA分子を含んでいます。

すなわち、全ての細胞は同じ遺伝情報(個体の形質を決定するただ1つの遺伝情報)を共有していますが、それは多数のDNA分子によって構成されているのです」


そのDNAは、2本の鎖がらせん状に巻きつき合ったような構造をしています。

このようにDNAが二重らせん構造であることが研究者によって発表されたのは、約70年前の1953年でした。

「思ったよりも最近ですね!まだまだこれからも分かることが出てきそうですね」

と、参加者も驚いていました。

DNAを構成する基本単位はヌクレオチドと呼ばれ、塩基A(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)の並び順(塩基配列)が遺伝情報です。

DNAの塩基配列は、RNAの一種であるmRNA(メッセンジャーRNA)に転写され、次に、タンパク質のアミノ酸配列に翻訳されます。このプロセスをセントラルドグマと言います。

mRNAの塩基配列がどのようにアミノ酸配列を指定するかは明らかになっており、遺伝暗号表(コドン表)にまとめられています。


ここからは質問タイムです。

参加者「学校で減数分裂を教わったのですが、DNAはどうなるのですか?」

メンター「体細胞分裂では、DNAの2本の鎖がそれぞれ複製され、新しい細胞には元の細胞と同じDNAのコピーが含まれます。

一方、減数分裂では、生殖細胞の染色体数が半分になり、生殖細胞が結合することで、受精卵の染色体数が元の数に戻ります。これにより、DNAは両親から受け継がれる遺伝情報の組み合わせとして機能します」


参加者「同じ親から生まれたきょうだいでも顔や性格が違うのは、その組み合わせが違うからですか?」

メンター「そうです。ただ、一卵性双生児の場合はDNAは同じです」


参加者「一卵性双生児は似ていますけど、趣味や考え方が違ったりします。DNAに脳に関する情報が入っていますか?」

メンター「入っていますが、DNAですべてが決まるわけではないです。環境や個々の経験により、趣味や考え方が違ってくるのだと思います」


参加者「人間の数が増えていけば、遺伝子が同じ組み合わせの2人が生まれたりしますか?」

メンター「理論的には可能かもしれませんが、ものすごく確率が低く実際には考えにくいと思います」


参加者「人間とサルのDNAは99.9%同じとニュースで読みましたが、残りの0.1%を研究すると、人間とサルの違いがわかるということでしょうか?」

メンター「そういうことだと思います。わずかな違いが、種としての大きな差異を生んでいます」


「とても楽しい内容でした。ありがとうございました」

という参加者の声でゼミは終了しました。


第2回(3月18日20:00-21:00)のテーマは、タンパク質の世界です。

申込みは、メール( info@thinkers.jp )、Facebook( @jp.thinkers )のメッセージ、X(旧Twitter)( @jp_thinkers )のDM、いずれでもOKです。

参加費は無料、前提知識は必要ありませんので、お気軽にご参加ください。


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